Onion

安全なウェブが手に入るオニオンブラウザを使ってみました

オニオンといえば玉ねぎ、玉ねぎといえば剣士。たまねぎ剣士といえばFF3ですね。

Onion(オニオン)ブラウザは匿名ブラウジングを実現するiPhone/iPad向けのTor ブラウザです。Torのメインビジュアルががたまねぎなのですが、そもそもなんでたまねぎなんでしょうか?たまねぎ剣士が最強ってことでしょうか。

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2018年の1月にiPhoneXに買い替えて数年ぶりにiPhoneユーザになったのですが、気が付いた時にはもうオニオンブラウザはインストールされていました。ExpressVPNなんかも入ってますね。気づいたら。DuckDuckGoはどちらかというと反Googleというスタンスで検索エンジンとしてのプライバシーを守りに行くものですが、オニオンブラウザやTorネットワークはもっと包括的に安全なウェブ、匿名性の高いウェブを手にしようとという意思があります。

便利ツールフォルダの中身

オニオンブラウザのダウンロードはここ

ちゃんとストアからダウンロードできます。オニオンブラウザは無料です。(寄付は受け付けています)

https://itunes.apple.com/jp/app/onion-browser/id519296448?mt=8

オニオンブラウザの公式サイトはここ

https://onionbrowser.com/

オニオンブラウザ(OnionBrowser)でできること

オニオンブラウザはTorネットワークを介すことで匿名性の高いインターネットの利用・ブラウジングをすることができます。つまり、普通のSafariやChromeなどのメジャーなブラウザを使っている場合はちっとも匿名性なんかはないということです。クッキーおいしいです!

オニオンブラウザの公式サイトから機能とメリットを抜粋します

オニオンブラウザの公式サイトを見いに行くとおもいのほか英語しかないので翻訳まっすぃーんの手を借りてみました。

  • インターネットアクセスは、Torネットワークを介します
  • Webサイトにはあなたの実際のIPアドレスが表示されません。
  • ISPや安全でないワイヤレスネットワークではブラウジングが検閲されません。
  • いくつかの種類のインターネットフィルタや検閲者の背後にあっても、ウェブサイトにアクセスしてください。
  • .onionのウェブサイトを見る:Torを使ってしかアクセスできない隠れたサイトの「ダークネット」。
  • オンライントラッキングと戦う:新しいIPアドレスを使用し、1つのボタンを押すことでクッキー/履歴/キャッシュをクリアする。
  • サードパーティのCookieまたはすべてのCookieをブロックする。
  • Cookieストレージポリシーを変更する機能(Allow All / Block Third Party / Block All)
  • あなたを追跡するために使用できるスクリプトとマルチメディアコンテンツを無効にします。
  • ウェブサイトに「追跡しない」HTTPヘッダ(DNT:1)を送ることができます。

オニオンブラウザの使い方

iPhoneにインストールされたあとに、アイコンをタップすると自動的にTorネットワークへの接続がはじまります。

こんな画面
ちょっと意識高い

こんな画面がでてちょっとまつと最終的に成功したよーんという画面がでます。急にフレンドリーさが無くなってる感じがしますが、大丈夫でしょうか。大丈夫です。

そのあとは普通のブラウザと同様に使えます。なおデフォルトの検索エンジンはDuckDuckGoです。

Torネットワークを介しているので速度的には遅くなると思いますがこれは環境によるので一概にはいえませんがまあ僕の環境としては結構遅いです。一定時間iPhoneを操作しないでおくと自動的にTorネットワークとは切断されるので、オニオンブラウザを一度終了してもう一度立ち上げなおす必要があります。

オニオンブラウザの設定、ブリッジってなに?

ありがたいことにオニオンブラウザは難しい設定を色々やる必要はありません。ただ一部のプロバイダや国ではTorネットワークの利用自体が制限されることがあります。そんなときに使うのがブリッジの設定です。

この設定は必須ではありませんが、自身がオニオンブラウザをつかってTorネットワークを使っていること自体を秘匿する方法として提供されています。21世紀の世界にも当たり前に検閲が存在します。デフォルトでも設定されているブリッジがありますが、それ以外のブリジッは下記のDBサイトから入手することができます。

で、オニオンブラウザを使ってみた所感

当たり前ですがブラウザとしては特に問題はありませんし、派手な機能があるわけではないです。公式サイトでも言っていますがあくまでもプライバシーを守る機能を提供しているのであって、自分から漏らしにいったり怪しいサイトに個人情報を提供することまでは止めてくれません。じゃあ別にいらないのかといわれると、そんなことはないなと思う自分がいます。

そもそも安全なウェブやプライバシー保護への機運は高まっているように感じます。個人の発言を世界とつなげられるようになりましたが、忘れてもらう権利については整備されていない状況です。

GDPRのイメージ

インターネットにあふれる広告もこのような安全なウェブと親密な関係があります。オプトインやオプトアウトとかありますがどう控えめにみても人間味のある同意方法ではないでしょう。というか同意ってなに?とすら思います。同意を取れということではなく同意を得なくても良いような方法が良いとおもう派閥です。

話がそれましたがDuckDuckGoの時にも感じたことですが、オニオンブラウザについても思うのは、そうはいってもいわゆる初心者やウェブの安全について意識しない層こそこのようなアプリを使ったほうが良いわけです。あまり特別なものといった風体をとりすぎるのではなく、駅前にでかけるときはちゃんとパジャマじゃない服に着替えますよくらいのノリで使い分けられるのが望ましいな。

パソコンでオニオンブラウザ的なことするには

もとはといえばパソコン向けのほうが先でしょうが。パソコンの場合はTorブラウザをダウンロードして使いことができます。下記の公式サイトからダウンロードできます。こちらももちろん無料で利用できます。WindowsでもMacOSでも対応しています

Tor

https://www.torproject.org/projects/torbrowser.html.en

ブリッジなどももちろん設定できます。パソコン版のTorブラウザについてはまた別途の記事で書こうと思います。

オニオンブラウザについての補足

さてタイトルで安全なウェブとつけていますが、これは意識的に匿名なウェブといった表現を裏返しにしたものです。2018年現在どうしても匿名インターネットと連想されるのはダークウェブでありWiredでも連載された強大な闇サイトや犯罪者にとって都合の良い空間てきな意味での匿名性がメディアによって強調されることが多いです。

史上最大の闇サイト「Silk Road」をめぐる2つの物語

もちろんある側面としては事実でしょう。しかし別の可能性にだってきちんと目を向けてみるべきだと思います。だってプライバシーや思想信条の自由、そして秘密はみんながもっているものだから。

断る権利とは