DuckDuckGoの評判が良さそうなので使ってみた

ずいぶん昔からDuckDuckGoについては知っていましたが、先日こんなニュースを見つけてあらためて調べ直してみることにしました

創業10年でついに陽の光が当たってきたプライバシー保護型検索エンジンDuckDuckGo

rubber duck

そもそもDuckDuckGoってなに?

プライバシー保護型検索エンジンと言われても、すぐにはわからないですね。Yahoo!やGoogleと同じようなものなのかそれともブラウザーアプリなのか?実際のところ、そのどちらも当てはまります。

DuckDuckGoの特徴

DuckDuckGoの特徴はいたってシンプルです。シンプルすぎて凄さが伝わらないくらいシンプルです。

  • 利用者(つまりあなたや私です)の個人情報を絶対に保存しない
  • 検索履歴を保存しない、よって広告主に販売することもない
  • 本物のプライベートブラウジングを実現できる

ここまで言われると、いかに既存使っているGoogleやChromeが個人情報を保存し、検索履歴を保存し、広告主に販売しているのかが強く印象に残りますね。なにか凄いことが可能になる!のではなく、余計なことをしないでいてくれるのがウリなわけです。

さて、DuckDuckGoは本当のことを言っているのでしょうか。GoogleだってスローガンはDon’t Evilだったはずです。

  • ちなみにDuckDuckGoも検索結果に広告は出します
    • しかしパーソナライズはされていないとのこと。
duckdeuckgoの検索結果画面にある広告表示

DuckDuckGoの評判はどうなの

DuckDuckGoが1日あたりの検索回数推移をグラフにしています。それによると2011年時点では1日あたり約6千だったものが、2018年約2200万まで上昇しています。検索回数自体が評判なのかはともかくですが、昨日今日出てきたわけではなく、10年間じわりじわりと評判に答え続けてきた結果としてここ数年の急激な伸びにつながっているのかなと。

DuckDuckGoのTwitterアカウントのフォロワー数は2018年10月19日現在で、65万を超えています。フォロワー数が多いから評判が良いのかって話はまた違うかもしれませんので、ユーザーによるDuckDuckGoへ誘引するハッシュタグつきツイートがどんだけあるのかを調べました。

ForbsJapanの記事

Twitter上で展開しているハッシュタグ#ComeToTheDuckSideのリーチ数を調べてみると約100万人へのエンゲージがあるようです。ダークサイドならぬダックサイドへの勧誘は、EU発のGDPRや相次ぐ個人情報流出が後押ししていると考えられますね。使ったけどダメだったてきな評判があまり見えてこないのは評価できるところじゃないでしょうか。

こんな方や
こんな方も
おっと

DuckDuckGoの使い方

そんなわけで、評判も上々なDuckDuckGoを使うと考えたとき、その手段は大きく言うと2つあります。検索エンジンとしてのDuckDuckGoとブラウザーアプリとしてのDuckDuckGoです。

検索エンジンとしてのDuckDuckGo

DuckDuckGo検索ボックス
検索画面

このURLにアクセスすれば利用できます。使い方に特別なことはありません。検索結果はGoogleと同じではなくDuckDuckGoは彼らなりの理念とロジックによってGoogle検索結果からのフィルリングを行っているようです。

結果が変わるだけではなく、DuckDuckGo自身もコンテンツを用意しているものもあるようですが、日本語圏においては確認できるものはなさそうです。

デイリーで4000記事を書いているとWikipediaには書いてありましたが、そっちのオリジナルコンテンツが評判が良いのかはちょっとわからない。そして利用者が多くなってきた時こそそこが問題になりそう…

ブラウザアドオンとしてのDuckDuckGo

DuckDuckGoはメジャーなブラウザに対してのアドオンの形でも提供されています。検索エンジン以外のWebサイト一般を対象とした個人情報の保護、セキュリティの向上を実現することができます。つまりいろんなページに埋め込まれているGoogle以外の広告トラッキングを防ぐことを可能にします。

Windows10環境下におけるChromeアドオンを入れた時のキャプチャは以下の通りで、アクセスしているページごとにプライバシー保護度合いがB+などのスコアにより明示される。この場合は普通にChromeなどで接続していたらC+だったけどDuckDuckGoを入れてることによりB+まで改善してるよと言っている。ちなみにDuckDuckGoのサイトは何一つトラッキングしてないことによってA評価となっていました。天下のヤフージャパンの評価はどうなっているでしょうか。

B+評価ですね。ブロックはしてるけどトラッキングコード入ってるから下がっているのかな。グレードの評価項目は見たところ以下が主だった項目のようです。

  • Httpsか否か
  • 広告用トラッキングコードが入っているか(沢山あるほどBad)
  • 未知のプライバシー違反があるかないか(ホワイトリスト的なものかもしれない)

Safariには拡張機能は無いようですが、デフォルト検索エンジンとしてMacOSでもiOSでもDuckDuckGoが選べるように2014年ごろからはなっているようです。ただこれだけでは一般的なページにおける広告トラッキングは防いでいないきがしますが、iOSではITP(IntelligentTrackingPrevention)によってそのあたりはカバーしようという腹づもりなのでしょう。

safari settings

スマホでDuckDuckGoを使うには

iOSだったら上にも書いたとおり、デフォルトのSafariの検索エンジンをDuckDuckGoにすることが出来ます。また、独立したブラウザーアプリとしてもiOS/Androidに提供されています。

惜しむらくは、いずれの場合も設定画面やメニューなどの部分が日本語化されてないことでしょう。使う分に不便はないのですが、おそらくこれから先日本でシェアを拡大するためには日本語化が求められるでしょう。個人情報を信用してあるいは意識無く提供してしまい、利用されてしまう層を守るためにはもっと簡単になってほしいところですね。日本語化してないだけでアプリ評価がさがるのはきっと当分変わらないでしょうから。

DuckDuckGo個人的な評価

さて、パソコン版からスマホ版まで一通り使ってみました。使い始めるのはいたって簡単。これといった設定などはいらないのである意味自動でプライバシー保護されるというのは良いという評価です。

検索結果画面については慣れが必用ですね。Wikipediaが表示されやすかったりその他もなるべく用語辞典的なサイトが出てきたりと、ある意味ではGoogleが強くなる前の古きインターネットを彷彿とする世界が広がります。ただ、それであれば旧来のYahoo!サーファー方式でも良いのではという気もします。

検索結果画面の評価としてつけくわえるなら、クエリのインテントとか加味されない感じなのでナビゲーショナルクエリとかでも一発で欲しいものが出てこないところもすっかりGoogleに毒されてるのを実感しちゃいます。iPadはインフォメーショナルクエリでしょうけど結果として出てくるはこれですからね。

iPad 検索結果

DuckDuckGo以外の選択肢や方法

プライバシー保護をかけたうえでインターネットを行う手段は他にどのようなものがあるのでしょうか。僕の知る限りはいまのところTorブラウザ(Onion)を使う方法とVPNを使うあるいは組み合わせる2つの方法があります。その昔はProxyサーバーを多段串でとかありましたね。暗号化まではされていなかったきがしますが…

匿名通信を行うTorブラウザと匿名通信?を実現できるものもあるVPNについてはまた別の記事で紹介したいと思います。

今までどおりプライバシーをいけにえに利便性をとるのか。それともインターネットでのプライバシーを保つか。選択はあなたしだいです。